ルキシロン社長・マルデレン氏インタビュー

ルキシロン社長・マルデレン氏インタビュー

ルキシロン社長・マルデレン氏インタビュー

ルキシロン社長・マルデレン氏インタビュー 1959年にベルギーで創立されたルキシロン。
今回そのルキシロンの社長、ニコ・ヴァン・マルデレン氏が来日した。そこでマルデレン氏に、錦織 圭が愛用し話題になっている4Gについてのインタビューを行った。インタビューをしていると、我々日本人がストリングを『ポリ』、『ナイロン・モノ』、『ナイロン・マルチ』、『ナチュラル』と4つにカテゴライズしているのに対し、マルデレン氏には『ポリ=モノ』という意識があるため、彼は『モノ』、『マルチ』、『ナチュラル』という3つでストリングを捕らえていた。これは、社長であり開発者でもあるマルデレン氏にとっては、もはや[ポリ=硬いもの]と意識がなく、芯糸があるという点で同じ構造のモノフィラメントに含まれるべきストリングということなのだ。その点を理解しながら、以下のインタビューを読んで頂くと、より内容が分かりやすくなると思う。

ドルゴポロフ ―4Gは、どういうコンセプトや狙いで開発されたのでしょうか?
マルデレン氏 : ルキシロンが最初に開発したストリングが『オリジナル』で、それをクエルテンのようなトップ選手が使ってくれることによって、次第にトップ100クラスの選手の使用率が高くなっていきました。フェレールやアルマグロが今でも、このオリジナルを使用しています。その次に開発したのがアルパワーで、こちらは現在フェデラー(アルパワーラフ)やデルポトロが愛用しています。そうしてストリングを開発してきた中で、使用プロの中から『テンションロス少ないものを開発してほしい』という声を聞くようになりました。

ORIGINAL / ALU POWERオリジナルやアルパワーは、一般的なポリと比べるとテンションロスは少ないほうなのですが、それでもやはりナイロンなどに比べるとテンションロスが大きい。そこで、"打球感が柔らかくて、テンションロスの少ないもの"ということで、開発したのが4Gなのです。そうした要求に応えることができたため、柔らかい打球感を好む錦織 圭やドルゴポロフ、ウイリアムで姉妹などがすぐに使用を開始してくれたのだと思います。また、オリジナルやアルパワーを使っていた選手からのスイッチも多少はありますが、それよりも他メーカーのポリを使っていた選手からトライしたいというリクエストをもらうことが多いですね。


錦織圭 ―日本では、錦織が使用しているということもあり、一般プレーヤーには評判がいいのですが、世界的にはどんな評価をされているのでしょうか?
マルデレン氏 : こちらもプロと同じく、オリジナルやアルパワーからスイッチするというよりは、他メーカーのポリを使っていたプレーヤー、これまではナチュラルやナイロンを使っていたプレーヤーから4Gに変える傾向が強くなっています。それは、4Gが持っている打球感の柔らかさ、心地よさ、テンションロスの少なさが支持されているからだと考えています。
また、色々な実験の結果、4Gはナチュラルに近いテンション維持率があることが分かっています。最近は、プロ選手だけでなく、一般プレーヤーもハイブリッドで張る人が増えているのですが、ナチュラルやナイロンとのテンションロスの差がほとんどないことも日本だけでなく、世界中でユーザーが増えてきている理由だと考えています。



ルキシロン社長・マルデレン氏インタビュー―普通に考えると、ソフトなストリングでテンションロスが少ないということは相反しているように感じるのですが、それが実現出来た秘密をできる範囲でいいので教えて下さい。
マルデレン氏 : 簡単に言うと、『特別な素材を使用していること』、そして『それを最新の設備を使ってストリングにしていること』がポイントです。ルキシロン社長・マルデレン氏インタビュー一般的に、新しいポリ系ストリングを開発する時は、素材を研究するものの設備は同じものを使います。しかし、この4Gは、素材と設備両方ともを新たに作らなければ完成できないものでした。そのため、開発までに約2年半の時間が必要でした。さらにこの4Gを作る技術は、今では手術用の糸を作る時にも応用されています。この4Gと同じ特性を持ったストリングを作るのは、他のストリングメーカーでは難しいと思います。

ルキシロン社長・マルデレン氏インタビュー ―この4Gは、発売以来長年支持されているオリジナルやアルパワーのような存在になるストリングだと思いますか?
マルデレン氏 : そう思います。プロ選手からの評判もいいですし、特に一般プレーヤーからの評判がいいですから。ポリ系ストリングは、スイングスピードがそれほど速くない一般プレーヤーにとっては、違いが分かりにくいものでした。それが、この4Gは一般プレーヤーが他のポリ系ストリングとの差を感じることができます。そうした点で、今後もさらに支持を拡大していくストリングだと思います。

セリーナ・ウィリアムズ ―どんな人がアルパワーに適していて、どんな人が4Gに適しているのでしょうか?
マルデレン氏 : アルパワーは、パワーやスピード、そしてコントロールを望んでいるプレーヤー向きのストリングです。これに対し4Gは、打球感を大切にしてプレーしたいプレーヤーに向いていると思います。これまで、日本に限らず世界的に女性の一般プレーヤーはポリ系ストリングを使用していませんでした。しかし、この4Gは、そうして打球感が柔らかいものを好む女性や年配のプレーヤーにも是非試してほしいストリングです。この4Gは、ポリ系ストリングというよりもモノフィラメントとして考えて頂いたほうがいいでしょう。また、今後、もっとソフトなストリングに改良していく可能性、もっとゲージの細いものにしていく可能性が残されていると思います。

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