今年、4度目の全日本選手権決勝進出で念願の初優勝を獲得した伊藤竜馬。これまでは"全日本選手権のタイトルを獲ってもグランドスラムには出られなかった"という歴代の優勝者が多いのだが、逆に伊藤は2011年のUSオープンでグランドスラム本戦デビュー。翌2012年の全豪オープンでは2回戦進出を決めるなど、ATPツアーのほうで先に実績を残してきた。 その伊藤が2013年から愛用しているシューズがウイルソンのRUSH PRO。一般テニス愛好家からも「包まれているような気持ち良さ」「今まで体感したことのない感覚」と高評価を得ているこのRUSH PROを、伊藤はどのように感じているのかを聞いてみた。
――この1年、RUSH PROを履いてきた感想を教えてください。
伊藤: 僕は今もずっと左足にサポーターをしているのですが、それからもお分かりの通り、これまでは年に1~2回、足をひねってプレーできない時期というのがありました。それがこのRUSH PROを履いてきた今年は、一度もねんざがありませんでした。ケガなく一年間プレーできたのは、プロ選手としてはすごく助かります。
――具体的には、どんなことがねんざしなかったことにつながったと思いますか?
伊藤: フォアフットのフィット感がいいことですね。足にぴったりフィットしてくれるので、動きやすいんです。また、サイドのサポート力も強いので、走っていって"グッ"と止まった時の安定感と安心感があり、それがねんざを防いでくれているのだと思います。
――プロ同士の戦いだと、技術と同じくらいフットワークも勝敗のカギを握りますからね。
伊藤: はい。ストップ時にブレないことが、ショットへのパワー、正確さにもなると思います。このRUSH PROは、しっかり止まることもできますし、ハードコートでも少し滑って止まりたい時は滑ることもできる、自由自在のシューズなのですごく武器になります。あと、耐久性もありますね。
――ショットにパワーも伝えられるのですか?
伊藤: 止まった後、力をためて打点へ向かって下半身のパワーを伝えやすいんです。RUSH PROのフォアフットは安定感があるのですが、先端部分にはスペースがあるので足の指を使ってしっかり踏ん張っている感じを出せるんです。それが下半身からのスイングへのパワーにつながっているのだと思います。
――今年は、念願の全日本選手権優勝ができましたが、来年の目標は?
伊藤: 2012年は年末ランキングをトップ100で終えることができたのですが(79位)、今年は155位まで下がってしまいました。でもテニスの質自体は向上しているので、2014年はまずはトップ50を目指し、ATPツアーを主戦場にしたいと思っています。