ウイルソンのラケットは、シリーズにそれぞれ個性があり、錦織 圭や伊藤竜馬、内山靖崇が愛用するSTeamシリーズはラケットヘッドを返しやすく、それでいてパワーも出せるのが特徴だ。
それゆえ、『思い切りラケットを振ってスピンで勝負したい』というジュニアや学生、プロから絶大な指示を得ている。
これに対し、『インパクト時の打球感をしっかり感じることができ、さらにラケット面で運ぶように手の平感覚で打ちたい』と望むプレーヤーにオススメなのが、PRO STAFFシリーズ、SIX.ONEシリーズ、BLADEシリーズ。
その中でも『ラケットのしなりでボールにパワーを与えて飛ばしたい』という方に使ってほしいのがBLADEシリーズだ。
ラケットヘッド部とスロート部がねじれたX LOOP(エックス・ループ)設計が採用されたBLADEシリーズは、インパクト時に内転方向にフレームの「ひねり」が生じるのが特徴で、その「ひねり」がフレーム全体の「しなり」と共に復元し、トルネードパワーとなってボールを弾き出してくれる。
こうしたBLADEシリーズの特性は、世界のトップ選手だけでなく日本国内の選手にも支持されていて、男子ではラオニッチとモンフィスがBLADE 98、ツルスノフとラッコがBLADE 93を使い、女子ではロブソンとシルスティアがBLADE 98、ウイリアムズ姉妹はBLADE 104を愛用している。そして国内では、女子プロ選手や高校や大学のウイルソン契約選手のBLADEシリーズ使用率が高い。これは、BLADEシリーズだとフラットドライブやカウンターを打ちやすいことが要因として挙げられる。
このように、愛用者が多いBLADEシリーズが来年1月、新たにバージョンアップされることになった。その新BLADEシリーズへの大きな変更点は、
①アンプリ・フィールの採用
②素材にウルトラハイモジュラスグラファイトを追加
③ダブルブレードからトリプルブレードへの製法変更
の3点。
①のアンプリ・フィールは、<衝撃・振動をスムーズにする>、<遮音性が高い>、<軽量で剛性が高い>という特性を持つバサルト・ファイバーをグリップまで延長することで≪フレーム全体の安定性を向上≫、≪軽量化≫、≪さらなるフィーリングの向上≫を実現したもの。不快な振動を抑制しプレーヤーに必要な打球感だけを増幅(アンプリファイ)するテクノロジーだ。
そして②のウルトラハイモジュラスグラファイトの採用で、ラケット面の剛性が高くなり、面安定性が向上。それがインパクト時のブレの軽減とコントロール性とパワーのアップにつながり、③のトリプルブレードへの変更で、ラケットがしなった時の“球持ち=ホールド感”に粘りが出ることとなった。さらにフレーム強度がアップするため、“しなり戻り”が正確になることも大きなメリットで、それがよりパワーとコントロールアップに安定感をもたらすものとなっている。
この新BLADEシリーズは、93、98(18×20)、98(16×19)、104、101Lの5モデルの発売が決定している。フェース面が同じ98平方インチでも、ストリングパターンが従来通りの18×20、新たに16×19の2種類が登場し、『もっとスピンをかけていきたい』というのであれば目の粗い16×19がおすすめ。また、16×19だとパワーも出るため女性や高校生大学生にも適している。そして、タッチ感を生かしつつガンガン打ちたいプレーヤーには93、安心感のある大きなフェース面を求める方には104、初心者や軽量ラケットを求める方には274gの101Lがオススメだ。
Serena Williams | Milos Raonic | Laura Robson | Venus Williams | David Goffin | Sorana Cirstea |
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