ハッシュタグ『#BLADERの覚醒』がSNS上を騒がせている。“BLADER”とは、「BLADE」を使うプレイヤーのこと。同モデルはウイルソンの中で最もプロの支持を受けているシリーズであることをご存じだろうか?ツアー(ATP・WTA)では、トップ100の内、男女共に35~36%の選手がウイルソンを使用している(2019年調査時)。
そして、その内の実に45%がBLADERなのだから驚く! 確かにラオニッチ、チチパス、デミノー、セリーナ、ヴィーナス、ハレプ、サバレンカといった選手たちが、グリーン鮮やかなコスメのラケットを持っている姿を覚えている人も多いだろう。
ウイルソンにBLADEシリーズが誕生したのは2006年のこと。フェデラーのPRO STAFF、錦織圭のTOUR(BURNの前身)に続く、新たなツアー系モデルとして「n BLADE」が誕生。その後、2008年には「【K】BLADE」を、2011年にはバサルト・ファイバーを使った「BLADE BLX」を、2012年には、ダブルブレード製法(2重編み込み)→トリプルブレード製法(3重編み込み)に進化。続いて2014年にはトリプルブレードの網目を粗くした「BLADE」がリリース。そして2017年、疲れないというパワー“カウンターベイル”を使用した現行の「BLADE」が発表された。
シリーズを通して、BLADEシリーズには“譲れないもの”がある。それは「しなり」「軟らかさ」「パワー」という3要素。これを実現するために開発し、歴代シリーズを通して採用されているのが『X-LOOP<エックス・ループ>』テクノロジーである。それは、簡単に説明するとボックス形状とラウンド形状を組み合わせたD型フレームにし、フェイス部とシャフト部で形状を入れ替えるというもの。打球時、ボールを受けてフェイス全体がたわみ、ラケットはしなる。そのたわみ戻し、しなり戻しのエネルギーによって、ウイルソン屈指と言えるパワーを生み出す。これがあるからこそ、BLADERはBLADEを使用するのだろう。
その特徴を考えれば、一般プレイヤーにとっても大きな恩恵を得られるモデルのはず。ところが、興味深いことに、アンケートをとってみると約4割の方は「難しいイメージがある」と答えている。多くのプロが使っているから、ということにも影響しているのだろう。ちなみに、同じくウイルソンが行った「好きなフェイスサイズは?」というアンケートでは、①「96~99平方インチ」・・・53% ②「95平方インチ以下」「100平方インチ」・・・同22% ④「101平方インチ以上」・・・3%という結果が出ている。98平方インチもラインナップしている「BLADE」は、プレイヤーの好みに合致するわけだ。
突如として、現れたハッシュタグ『#BLADERの覚醒』は、いかなる意味を持つものなのか!? プロはもちろん、一般プレイヤーにとっての覚醒も近いということか。ハッシュタグにもある<覚醒>とは何か? その秘密が明らかになるのが楽しみだ。