BLADE V7.0シリーズ第2弾!! 編集部が『9つのポイント』で査定!!

1月中旬発売! 日本限定モデルとして話題になっている【BLADE V7.0】の100平方インチモデルである 『BLADE 100 V7.0』と『BLADE 100UL V7.0』。どんなパフォーマンスを発揮するのか? 編集部(広)と(川)が、2時間みっちり打ち込んだ結果をお伝えする。
※ラケットには、モノマルチ構造のナイロン・ストリング、ウイルソン「REACTION 16」を46ポンドで張っています

IMPRESSION #1 <1月中旬発売予定> 『BLADE 100 V7.0』
BLADE 100 V7.0
  • BLADE 100 V7.0  ¥32,000(税抜き)
  • フェイス面積: 100sq.inch レングス: 27.0inch Av.ウェイト: 300g  Av.バランス: 32.0cm 
    フレーム厚: 22.0mm フラットビーム グリップ・サイズ: G2, G3
    ストリング・パターン: 16×19  適正テンション: 50-60p
    ※2020年1月中旬予定


編集部(広)

編集部(広)『スッと入れるな』というのが第一印象だ。
初めて使用する場合、自分がふだん使用しているラケット(ウイルソン製340gのアレです)とのギャップを感じるものだが、同じというわけでなく、探っていく感じがない。違和感がまったくなかったのがおもしろい。

数値的には、正に「黄金スペック」(100平方インチ、300g、バランスポイント32.0cmが基本、※中厚フレーム[諸説あるが25mm付近]も加えるケースも)。となると「柔らかい打球感でぶっ飛び系」というのを想像したが、『BLADE 100 V7.0』は、振った分より少し飛ぶというイメージ(X-LOOPテクノロジーは100平方インチのほうが相性がいいのでは?)。さらに、打球感は柔らかさが目立つのでなく、ソリッドさが残る。打っていて芯がある感じで私は好き。22mmフレーム厚だからこその飛び、打球感なのだろう。

スピンに関しては、98平方インチのラインナップより確実にかけやすい。振った分より飛ぶ、そしてスピンもかけやすいため、片手バックで苦しい時でもかなり助かる!
編集部(広)ラリーのあと、試合形式を行ったら、【このラケットが欲しくなった!!】 とにかくめちゃくちゃ打ちやすいのだ! ストロークはもちろんだが、特に自画自賛したいのがリターンだ。瞬時に対応するからこそ、ミスも生まれやすいのがリターンだが、フォアではアングル、ダウン・ザ・ラインに叩けるし、苦手なバックのリターンだって、“パン!”と攻撃的なリターンが打てる。間違いなく、これは実力ではない。確実に『BLADE 100 V7.0』のおかげ。振り抜きがいいから、プラスαのパワーを与えてくれて、スピンもかかる。

+2平方インチの分、ボールが捕らえやすい。22mm厚だけどX-LOOPテクノロジーがあるから、しっかり飛んでくれる。スライスの伸びもいい!
となると完全無欠に思えるが、個人的にもう一つと思ったのは、サーブで、スピンはよくかかるのだが、正直、もう少し飛びが欲しい。NXTシリーズなどナイロン・マルチのストリングを張ると、より良さが出そうな気がする。

これが今年最後の試打。自分が打った他社のラケットも含めて、2019年の最優秀ラケット(好み含む)は『BLADE 98(18×20) V7.0』だったが、今回それが変わった。 『BLADE 100 V7.0』が最も素晴らしいラケットである! 興奮して長く書いてしまいました...。

●BLADE 100 1 2 3 4 5 コメント
パワー・弾き 4.0                     振りに忠実。制御可能な飛び
打球感・ホールド感 3.5                     柔らかさの中に芯がある感じ
スピン 4.0                     振り抜きが良く、実感よりかかる
スイートエリアの広さ 4.0                     100平方インチの利点を感じられる
操作性 4.5                     300gとは思えない振り抜きの良さ
バウンド後の威力 3.0                     少し軽いのかな? と感じた
サーブ 2.5                     スピンは及第点。弾きがもう少し欲しい
ストローク 4.5                     実力以上のボールが打てる
ボレー 4.0                     素直さがあり、返しやすい

編集部(川)

編集部(川) スペックとしては、いわゆる「黄金スペック」。それゆえ、試打する前は『パワーがあるんだろうなぁ』と思っていた。
しかし!!!!!! 実際に打ってみて、とにかく印象的だったのは、パワーではなく“コントロール性”である! パワー性能が強すぎると、打球感やボヤけてしまい、ボールコントロールがしにくくなる印象があるが、このラケットはそこが違うのだ。

あえてパワーを抑えめにすることで、『BLADE V7.0』の縦しなりを生かしたスピンや、しっかりした打球感をプラス。ボールをしっかりツブすような強いスイングをしてもコントロール性が落ちない。本当によくできている。

編集部(川)それを生んでいるのが、22mmのフレーム厚なのだろう。薄すぎると弾き感が強すぎてしまい、厚すぎるとソリッドな打球感は生まれない。「BLADE」の味を残しつつ、進化したポイントを十分に感じられた。大会に出場するような競技志向が強いプレーヤーなら、その違いを感じ取れるはずだ。もしも、もっと柔らかい打球感を求めるというなら、「CLASH」のほうが合っていると思う。

今回の試打ラケットにはナイロンが張られていたが、アルパワーや4Gなどポリストリングをローテンション(40ポンド程度)で使ってもおもしろいはず。反発力の高いポリを使って、重いボールで相手を追い込むようなストロークが打てるはずだ。正直、僕が高校生だったころに、こんなラケットが欲しかった...。

●BLADE 100 1 2 3 4 5 コメント
パワー・弾き 4.0                     パワーがありすぎないところがいい
打球感・ホールド感 5.0                     打感がぼやけず、ハッキリしている
スピン 4.0                     イメージどおりの弾道を出しやすい
スイートエリアの広さ 3.0                     他の100平方インチより広く感じる
操作性 3.0                     さすが黄金スペックという振りやすさ
バウンド後の威力 4.0                     オムニコートでも伸びてくれる感じがした
サーブ 4.0                     ストリング次第で大きく変わりそう
ストローク 5.0                     コントロール性能が最高。言うことなし
ボレー 4.0                     当てるだけで跳んでくれるから簡単



IMPRESSION #2 <1月中旬発売予定> 『BLADE 100UL V7.0』
BLADE 100UL V7.0
  • BLADE 100 UL V7.0  ¥32,000(税抜き)
  • フェイス面積: 100sq.inch レングス: 27.0inch Av.ウェイト: 265g  Av.バランス: 33.5cm
    フレーム厚: 22.0mm フラットビーム グリップ・サイズ: G1, G2
    ストリング・パターン: 16×19  適正テンション: 50-60p
    ※2020年1月中旬予定


編集部(広)

編集部(広)『BLADE 100 V7.0』は、幅広いプレーヤーが打てる。その間口をさらに広げたのが『BLADE 100 UL V7.0』だ。
今年打った中でNo.1と書いた『BLADE 100 V7.0』だが、いざ試合ということを考えると、いかにいい体勢でどれだけ打てるかがカギを握る。そういう意味で、オフバランスや、苦しい体勢の中で、質のいいボールが打てるラケットこそが実戦的と言える。『BLADE 100UL V7.0』は、そういうラケットだと思う。

基本的には『BLADE 100 V7.0』に近い打ち味で、ヘッドが走ってスピンがかかる。ぶっ飛び系ではなく、いいボールを返せるくらいの飛びでボールも伸びる(ただ1点、サーブは押すイメージのほうが良さそう)。 全体重量が軽く、Av.バランスが33.5cmでヘッドが利きやすいため、より苦しい状況で対応しやすいのが『BLADE 100UL V7.0』である。少しでもミスを減らし、苦しい状況で少しでも質のいいボールを返したい。それができるわけだ(20g重い『BLADE 100L V7.0』も参考にしたほうがいい)。

重さを考えても、女性や非力な方が...というかと思うだろうが(笑) 私は、パワフルな男性でもありだと思う。ヘッドが走るため、ポリストリングを張って叩いていく、操作性がいいから苦しい局面でも助かるし、ボレーを打つシーンでも助けてくれる。
ひと言で言えば、“勝てるラケット”。それが、『BLADE 100UL V7.0』というラケットである。

●BLADE 100UL 1 2 3 4 5 コメント
パワー・弾き 4.5                     100より、パワーアシストが感じられる
打球感・ホールド感 3.0                     もっちり感より、パンという感じ
スピン 4.0                     かかる! 少し前に振る方がよい
スイートエリアの広さ 4.0                     2平方インチの違いが本当に大きい
操作性 5.0                     すごく楽。ヘッドも走る!
バウンド後の威力 3.0                     軽いためか、少し失速するイメージ
サーブ 2.5                     ヘッドは走るが、もう少し重さが欲しい
ストローク 3.5                     深いボールの処理がとても楽ちん
ボレー 4.5                     ダブルス派にはベストラケットかも!?

編集部(川)

第一印象は、“しっかりした”ラケットだ、ということだ。
インパクトの感覚・情報が、そのまま手に伝わってくるため、狙うエリアに対して、どれくらいの力加減で打てばよいかというのがわかりやすい。そのおかげでストロークの技術が上がったかのように感じ、打ち手としてはラリー戦が怖くならない!

編集部(川)加えて、フェイスサイズが「100平方インチ」であることもポイント。これまでの「BLADE 98」シリーズより、2平方インチ大きいので、プレーヤー心理からすると安心感がある。実際、ボールの飛びも上がった印象を受けた。

265gという扱いやすさがあるが、相手に打ち込まれるほどの軽いボールにもならないため、週1プレーヤーにはオススメしたい。 ただ、競技者には物足りなさが出てくるだろう。「試合に勝ちたい」という方にとってはボールの伸び、パワーを生み出せる「BLADE 100」のほうがオススメだ。

これまでの「BLADE」シリーズに対して、“難しい”“硬い”というイメージを持つ方も少なくないが、今シリーズではそれを払拭できるのでは!?
とはいえ、初心者にとって使いやすいラケットになったかというと、パワーや硬さに慣れていない分、“難しい...”と感じるかもしれない。自分のスイングができている人にとっては“やさしい”ラケットだ。

●BLADE 100UL 1 2 3 4 5 コメント
パワー・弾き 3.0                     しっかり振っていける人には十分の飛び
打球感・ホールド感 3.0                     少し硬め。食いつきはそれほど強くない
スピン 4.0                     しっかり振っていけるからスピンはかかる
スイートエリアの広さ 3.0                     BLADE(98インチ)を考えると、広く感じる
操作性 5.0                     265gなだけあって、振りやすい
バウンド後の威力 3.5                     思っていた以上に伸びてくれる
サーブ 4.0                     回転はかけやすい
ストローク 4.0                     軽量ラケットなのに打ち負けない
ボレー 3.0                     体勢が崩れると、少し厳しい