BLADE BLX Family

 


BLADE BLX Family

今回、新たに発売されたBLADE BLXシリーズは、『BLADE TOUR BLX 93』『BLADE 98 BLX』『BLADE LITE BLX 100』『BLADE TEAM BLX 104』の合計4モデル。フェース面積、ウエイト、バランスポイント、ストリングパターンなどが違うため、<スピンがかけやすい><パワーが大きい><操作性がいい>といった特徴をそれぞれのラケットが持っているのだが、4モデルに共通しているのが≪面安定性が高い≫ということ。

面安定性が高いというのは、少しスイートスポットを外したり、相手のボールにパワーがあっても、インパクトしたときのフェース面のブレが少ないことを指し、それはつまりコントロール性の高さにつながる。

試合中は、プロ選手といえども毎回スイートスポットでボールを捕らえることができるわけではなく、そのためフェース面の安定性の高さはプロ選手が必ず求める機能。

ウイルソン契約選手の中で、このBLADE BLXシリーズを使う選手が一番多いという事実が、このモデルが試合志向のプレーヤーが好むラケットになっているということを明確に証明していると言えるだろう。



BLADE TOUR BLX 93 <試打レポート>

BLADE TOUR BLX 93カタログに<プレーヤーをサポートする機能をまったく搭載しないことで、プレーヤーの意図を忠実に再現します>というコメントが掲載されている通り、パワーやスピンなどをラケットが助けてくれることはないが、絶妙なホールド感があり、振り抜きがいいことが最大の特徴。絶妙なホールド感は、「そこに打ちたい」というプレーヤーの意志に対しラケットが素直に反映してくれるため、クロス、アングル、ストレートと正確に打ち分けられることからの感想。わざと手もとまでボールを引きつけて、そこから打つコースを隠してコントロールするという、上級者が好むテクニックも可能だ。

また、ラケット自体はパワーを持っていないが、振り抜き感が抜群のため、コントロールのよさを保ったままチャンスボールをしっかりパワーボールで決めに行くこともできる。しかし、上記で説明したことは、すべてにおいて"しっかりボールが打てるポジションに入ることができれば"という前提があることに注意してほしい。

  • BLADE TOUR BLX 93
  • フェース面積/93平方インチ フレーム長/27.0インチ フレーム厚/20.2mm 平均フレーム重量/平均324g
    バランスポイント/平均310mm グリップサイズ/G2・G3・G4
    素材/バサルト・ファイバー +カロファイト・ブラック+グラファイト  ストリングパターン/18×20
  • 価格 ¥36,750円(本体35,000円)
  • ウイルソン オフィシャルページで見る



BLADE 98 BLX <試打レポート>

BLADE 98 BLXBLADE TOUR BLX 93に比べると若干のパワーアシストがあり、BLADE TEAM BLX 104ほどパワーが大きくなく、<BLADEシリーズの中で、最もパワーとコントロールをバランスよく発揮するモデル。そのため多くのツアー・プレーヤーから支持されています>とカタログに書かれている通りのラケット。ベースラインからはパワーあるストロークをコンスタントに打つことができ、そこからスピンを多めにしてアングルを狙ったり、フラットドライブ系でストレートに切り返したりなど、いろいろなショットが打ちやすい。
またインパクトしたときのホールド感と弾き感のバランスが絶妙なので、ネットでも切れ味のある球足の長いボレー、角度をつけたアングル・ボレーなど多彩なショットを打ち分けることができる。

上級者だけでなく、中級レベルのプレーヤーでも十分にラケットのよさを味わうことができるので、自分の技術を高めたり、試合を勝ち上がっていきたいプレーヤーが使うといいだろう。

  • BLADE 98 BLX
  • フェース面積/98平方インチ フレーム長/27.0インチ フレーム厚/21.0mm 平均フレーム重量/平均304g
    バランスポイント/平均325mm グリップサイズ/G2・G3・ G4(ゴールドのみ)
    素材/バサルト・ファイバー +カロファイト・ブラック+グラファイト ストリングパターン/18×20
  • 価格 ¥33,600円(本体32,000円)
  • ウイルソン オフィシャルページで見る



BLADE TEAM BLX 104 <試打レポート>

BLADE TEAM BLX 104フェース面が大きいため、弾き感が強いのかと思いきや、一旦ボールをグッと捕まえてから押し出す感じでボールを飛ばしてくれる独特のホールド感があるので、ボールにパワーを与えつつもスピン量を調整しやすいコントロール性の高いラケットだと感じた。カタログに<ラウンド型のフェースとパワーホールにより、スピン性能にも長けており、高速フラットドライブを自在に操るモデル>と掲載されている通り、フラットドライブからヘビースピンまで、さまざまなスピン回転のボールを楽に打つことができる、基本的にスピンをかけやすいラケットだ。

このラケットを使うと、積極的にアングルを狙ってみたくなるのは、これまで自分が打てなかった急激に落ちるスピンが打てるからだろう。とにかく、ストロークを打つのが楽しくなるラケットだ。しかし、そのホールド感とパワーは、当然ストロークだけでなくボレーやサーブ時にも威力を発揮してくれる。シングルス、ダブルス両方で頼りになるオールマイティなラケットだ。

  • BLADE TEAM BLX 104
  • フェース面積/104平方インチ フレーム長/27.5インチ フレーム厚/22.0mm 平均フレーム重量/平均289g
    バランスポイント/平均325mm グリップサイズ/G2・G3
    素材/バサルト・ファイバー +カロファイト・ブラック+グラファイト ストリングパターン/18×19
  • 価格 ¥31,500円(本体30,000円)
  • ウイルソン オフィシャルページで見る



BLADE LITE BLX 100 <試打レポート>

BLADE LITE BLX 100ストリングパターンが16×20と縦と横の差が4本あるユニークな仕様で、ウエイトが平均272gと軽いのが特徴のラケット。軽いため当然、操作性がよく、それでいてフェース面の安定性が高くてボールの弾きもいいので、相手のボールに威力があってもラケット面を作るだけで楽にコントロールよく打ち返せるのが特徴。

また、一旦ラケットを振り始めるとスイングが加速していく感覚があるため、自分からコースを狙って打ちにいく体勢が作れたときは、ボールにキレが出るようにも感じた。操作性のよさとボールにパワーを与えやすいという特徴は、ストローク時だけでなくサーブやボレー時にも恩恵があり、スピンサーブやスライスサーブといった回転系のサーブにキレが出て、パンチ力のあるボレーが楽に打てることからダブルスを多くプレーする方にはうってつけのラケットだと思う。またジュニアや女性、年配の方で、ラケットにコントロールとともにパワーも求めている人にもオススメだ。

  • BLADE LITE BLX 100
  • フェース面積/100平方インチ フレーム長/27.0インチ フレーム厚/23.0mm 平均フレーム重量/平均272g
    バランスポイント/平均330mm グリップサイズ/G1・G2
    素材/バサルト・ファイバー +カロファイト・ブラック+グラファイト ストリングパターン/16×20
  • 価格 ¥29,400円(本体28,000円)
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