ラケットの進化は日進月歩、次々と新たなテクノロジーが開発され、より高性能なものがリリースされる。ウッドラケットの時代では不可能だった強打とコントロールが、今や一般プレーヤーでも可能な時代となっている。
より良いショットを打つためにも、"グリップ"をおろそかにしてはいけない。一つは滑り止めのために、もう一つは素早いグリップチェンジのために。プレー時にズレが生じるグリップは論外だ。
ウイルソンからは、ウェット・タイプの「プロ・オーバーグリップ」、そしてドライ・タイプの「ルキシロン エリート・ドライ」が存在する。前者は、フェデラー、デルポトロ、錦織といった多くのツアープロも使用していることで有名だ。錦織は、「このプロ・オーバーグリップでなければ、プレーできない」とまで語っている。
一方、今年デビューした「ルキシロン エリート・ドライ」も急速に支持を集めている。従来のドライ・タイプでは、すぐに剥がれたり、汗を吸いすぎて感触が変わったりするなど欠点もあったが、「ルキシロン エリート・ドライ」は、それらをすべて解消している。
いずれにしても、ウイルソンのオーバーグリップテープは、最高の品質と言い切れる。理由の一つは、元の材料となる不織布にこだわりを持って作っている点だ(プロ・オーバー用とエリート・ドライ用では異なる不織布を使用している)。加えて、ポリウレタンの液を浸透させる際に、湿式と呼ばれる方法を使っていること。一般的なオーバーグリップテープは、一度塗りのみの乾式。それに対して、何度もポリウレタン液に漬け込む湿式にすることで、不織布へのポリウレタン液の浸透を高めているわけだ。その工程は、きめ細かな製品づくりが可能な日本で行っているのも特筆すべき点だ。手間と時間をかけているのに、海外製品と同様の価格で販売されているというのは、実は驚きのことなのである。
では、皆さんに伺ってみたい。グリップテープはウェットとドライ、どちらを使っているだろうか? 交換頻度はどのくらいか? 何を基準に選んでいるだろうか? もちろん、人それぞれ選ぶポイントは異なるだろう。
一つ言えることは「オーバーグリップはパフォーマンスに影響する」ということだ。だからこそ、なるべく毎回取り換えるというのが理想的である(汗をかく時期には、衛生面の問題も生じる)。加えて、個人的なこだわりもぜひ持ってほしいところだ。カラーで選ぶのも一つだし、暑く汗を多くかく時期ならエリート・ドライを、逆に乾燥する時期にはプロ・オーバーにするといった衣替え的な選択方法もあるだろう。
オーバーグリップにこだわりを持つことは、プレー上達への近道となるといってもいい。だからこそ、そこにこだわりを持つべきだ。そして、ウイルソンには自慢のオーバーグリップテープが2種類ある。その質がどれほどのものか、まずは試してみるべきだろう。
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