テニスではサーブ、フォア、バック、ボレーなど、打つショットによって微妙にグリップを握り変えるため、直接手に触れるグリップには、ある程度グリップチェンジのしやすさが求められる。それでいて、ボールを打つインパクト時にはラケット面がブレないようにしっかり握りやすいものである必要があり、さらにボールを打ったときの情報を手にしっかり伝えてくれれば、スピン量を調整したりやコントロールもつけやすくなったりするもの。つまり、ラケット選びやストリング選びが大切なのに負けず劣らず、テニスのプレーを左右するのが、グリップの握り具合=オーバーグリップの品質なのだ。
一般プレーヤーの多くは、『オーバーグリップは、どれも同じようなもの』という感覚を持っていて、さらに『汚れの目立たない色がいい』という理由で選ぶことが多いと思われるが、果たしてそれでいいのだろうか。その答えは、プロが使っているオーバーグリップをみれば導き出せる。上記で説明したように、オーバーグリップはラケットやストリング選びと同様に大切なもので、1球1球にごだわっているプロは、当然グリップテープにも気を遣っている。そのプロが使っているオーバーグリップ=一般プレーヤーにもいいオーバーグリップ、という図式は成り立つはずだ。もっと言えば、ラケットやストリングは、それを使うプレーヤーのスイングスピードや技術によって合う合わないが出てくるが、直接手で触れるオーバーグリップの感覚は、そうした技術の優劣によって変わるものではなく、万人に共通するもの。つまり、プロが選んで使っているオーバーグリップは、一般プレーヤーも使うべきオーバーグリップと言うことができる。
そこで、プロが何を使っているのかに注目すると、フェデラー、錦織、デルポ トロ、S.ウイリアムズと多くのプロが使用しているのがウイルソンの <プロ オーバーグリップ>。このプロオーバーグリップ、特筆すべきは『メイド・イン・ジャパン』であること。日本製のものは、どんな商品であっても世界中から『品質が高い』という評価を受けているが、昨今はコストなどの関係からアジアに生産拠点をシフトすることが多くなってきた。しかし、細かい作業になればなるほど、やはり日本で作らなければ高い品質のものが作れないのも事実で、ウイルソンのプロオーバーグリップも高い品質を維持するために日本で作っているのだ。
そのフェデラーや錦織が愛用するプロオーバーグリップの第一のこだわりは、原反となる不織布。この不織布は、ポリエステルの糸を編み込みで作られているのだが、ウイルソンでは既成の不織布を使うのではなく、テニスのオーバーグリップにするのにちょうどよい不織布を開発。糸を編み込む際、その繊維の量を粗く(少なく)するか細かくする(多くする)かで握った時の 感覚が違ってくるのだが、ウイルソンは何種類もの不織布をテストし、テニスのオーバーグリップとして握りやすく、それでいてグリップチェンジもしやすい不織布を開発。少し引っ張って伸ばしても、すぐに元に戻るのは、その編み込み方がグリップテープに適している証拠で、これが引っ張っても戻らなければ編み込みの目が粗いということで、逆に引っ張っても伸びないものは目が細かいということで、どちらもグリップテープには不向きな不織布ということになる。
そして二つ目のこだわりが、手にしっくりくる握り感を出すためのコーティング。不織布をポリウレタンにつけることでウエット感が出るのだが、表面に軽くつけるだけでも一応効果は出る。しかし、表面にサラッと塗るだけでは、やはり<絶妙なウエット感>にはならず、また、長持ちもしない。ウイルソンは、そこにもこだわり、目の細かい不織布の中にまでしっかりポリウレタンが行き渡るようある程度長い時間浸し、絶妙のウエット感を実現。
オーバーグリップには、片面にだけビニールテープでカバーされているものがあるが、ウイルソンのプロオーバーグリップが両面をビニールテープでカバーしてあるのは、表だけでなく裏にまでしっかりポリウレタンを染み込ませているため。それにより、しっくり手にフィットし、その感覚が長時間持続するグリップテープとして完成したのだ。
こうしてコストをかけてまで細かく気配りしたものだからこそ、錦織は「このプロオーバーグリップでなければ、プレーできない」とコメントするほどお気に入り。また、フェデラーその他トッププロなどが使い続けていることは、このプロオーバーグリップを越えるものがないことを証明していると言えるだろう。手で握る感覚はプロも一般プレーヤーも変わりはない。だからこそ、プロがここまで愛着を持つウイルソンのプロオーバーグリップを、あなたも一度体感してみてほしい。
PRO OVER GRIP