時を経ても、色あせることはないものがある。名勝負、名選手のプレー、特徴的なウエア、そして、名ラケット。それは人それぞれ、違うかもしれない。
この度、国内限定700本で販売される「PRO STAFF RF85」。その名前から"あのラケット"を思い出す人は少なくないだろう。そのとおり、これは、歴代王者たちが愛した"名器"「PRO STAFF MID」(当時のモデル名はPRO STAFF 6.0 85)を、ロジャー・フェデラーが共同開発となった最新PRO STAFFのデザイン、コーティングで復刻されるのだ。
オリジナルが誕生したのは、33年前の1984年。85平方インチ、フレーム厚保17mmというフレーム素材にケブラーを使用、PWS(Perimeter Weight System=周辺荷重機構)も搭載したラケットは、多くの歴代のチャンピオンに愛された不朽の名作として、2001年まで販売された。同モデルは、フェデラーにとっても思い出深いモデル。というのも、まずはプロ入り当時から2001年まで使っていたからだ。そして、その年は彼にとって忘れられない試合があった。
ウィンブルドン4回戦、ピート・サンプラス戦である。同じPRO STAFF MIDを使っていたサンプラスは第1シードで、5連覇を狙う大会。対するフェデラーは当時15位なのだから、大方の予想はサンプラス勝利となる。ところが勝負はフルセットにもつれ込み、最後、制したのはフェデラーだった。勝利の瞬間、歓喜したフェデラーは、互いの健闘を称えた後、ベンチに座るとはばからず涙した。同じPRO STAFF Midを使用する新旧チャンピオンの歴史的対戦、それは「王座継承の瞬間」だったと言えるだろう。その後のフェデラーの活躍は書くまでもない。サンプラスが通った記録を次々と破り、"史上最高のプレーヤー"という敬称を得ることになる。
「PRO STAFF RF85」、ボックス形状のフレーム、85平方インチという小さなフェイス、持てば、往年の記憶が蘇ってくる。プロとなったフェデラーのオリジナル<最初の>ラケットは、国内限定700本。そのすべてに、シリアルナンバー入りアメアスポーツジャパン取扱い正規品証明プレートが付いている。
それにしても"85平方インチは小さすぎる..."と思う方もいるかもしれない。そんな方には、こんなラケットはどうだろうか!?
なんと450平方インチ! 長さ140cm、幅4,500gのPRO STAFFである。その名も「PRO STAFF RF Jumbo」。これならボールに当たりそうだが、実際にはプレーできない商品。オブジェとして発売されるのだ。なかなか入手できないものだけに、家族や恋人、卒業や結婚のプレゼントに最適。あと数日だけ購入が可能だ。
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