これまで、ラケットのストリングパターンは、"16×18"や"18×19"と縦糸より横糸の本数のほうが多いのが当たり前だった。しかし、そうした常識を改めて見直すのがテニスメーカーの雄、ウイルソン。様々なストリングパターンを検証したところ、"縦糸>横糸"と従来製品とは逆に縦糸の本数のほうを多くすれば「よりボールに回転をかけられる」という結論を導き出したのだ。
これは、"縦糸>横糸"のセッティングにすれば、ボールに回転をかける要素である<スナップバック>(ストリングがいったんズレて、その後に元に戻ること)が大きくなるのが原因で、スピン(SPIN)やスライス(SLICE)がかけやすくなることから「Sラケ」という通称で呼ばれている。
また「Sラケ」は、ストリングのたわみが大きくなることから、これまでより楽にボールを飛ばせるというメリットも。それらの効果はプロも注目するほどで、ディミトロフやドルゴポロフは今シーズンから「Sラケ」の使用を開始し、好成績を叩き出している。
この「Sラケ」は、昨年年頭に、まずSTeam 99SとSTeam 105Sが発売されたのだが、それから約1年、現在はJUICE、STeam、BLADE、SIX.ONE、PRO STAFFの5カデゴリーすべてに「Sラケ」がラインナップされ、その数は7モデル。そこで以下では、どんなタイプのプレーヤーに、どの「Sラケ」がマッチしているのかを紹介したい。
パワーとスピードで勝負したい人 | JUICE 100S | |
スピンでコートを幅広く使って展開したい人 | STeam 99S / STeam 99LS / STeam 105S | |
食いつく打球感でコントロールしていきたい人 | BLADE 98S | |
弾きつつもコントロール力を求める人 | SIX.ONE 95S | |
極上のホールド感にこだわりつつコントロールしたい人 | PRO STAFF 95S |
初中級~中上級レベル | JUICE 100S / STeam 99S / STeam 99LS / STeam 105S | |
中上級~アスリートレベル | BLADE98S / SIX.ONE 95S / PRO STAFF 95S |
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