素足の持つ能力を極限まで引き出す「第2の皮膚」 コンプレッション・フォアフット・サポートとスキンガードによる新感覚のサポート力

素足の持つ能力を極限まで引き出す「第2の皮膚」
コンプレッション・フォアフット・サポートとスキンガードによる新感覚のサポート力
素足の持つ能力を極限まで引き出す「第2の皮膚」 コンプレッション・フォアフット・サポートとスキンガードによる新感覚のサポート力

テニスシューズと言えば、「各種のサポートパーツの充実=トップエンドモデル」という傾向が強かった。だが、結果として重量が増したり、ヘビーデューティーになりすぎて、足型によっては補強パーツが足に当たり履き心地の固さとして現れることも少なくなかった。

そこで人間の足にとって最も快適な状態は? という発想から、フランスのアウトドアブランドのサロモン社との共同開発で生み出されたのがこの「KAOS(ケイオス)」。機能性アンダーウェアの世界で常識となっている「加圧」によるサポートをシューズに応用。足本来の持つ機能を引き出すことで、軽量ながら、必要十分なサポート性を持つテニスシューズが生まれたというわけだ。

その特徴は何と言っても「コンプレッション・フォアフット・サポート」と「スキンガード」。ウイルソンが「RUSH PRO」シリーズで培ってきた「フォアフット」のサポートの概念をベースに、大掛かりな補強パーツによるサポートではなく、前足部を中心に網目状に張り巡らされたラバーパーツによる「加圧するフォアフット・サポート」で足本来の機能をサポートし、素足感覚での着用感ながら、しっかりと足の働きをサポートするというのがこの「KAOS」の新しいところなのだ。
コンプレッション・サポートは素足の持つ能力を引き出す
フットワーク時に踏み込む、ストップ時に踏ん張る場面で、足は大きな衝撃を受ける。足はその衝撃を、 土踏まず部分の縦アーチと、前足部を中心とした横アーチを潰すように変形することで吸収するようにできている。今まではこれをインソールやシューズの形状などで「下から支える」構造でのアーチサポートが主流だったが、「KAOS」は足を「加圧サポート」することで、このアーチの形成と復元をサポートするという発想のシューズなのだ。

「第2の皮膚」(SKIN GUARD)は素足感覚を保ちつつ足を保護する
「スキンガード」の網目は、より強いサポートが必要な部分には密に、そうでない部分は粗くなっており、自然な着用感ながら、シューズ全体でしっかりと「加圧サポート」をかけることでアーチの形成と復元をサポートし、かつ、高い通気性と軽量性で軽やかなフットワークを実現する。

また、パーツ自体が伸縮性に飛んだラバー製であるため、履き心地はまるでソックスを履いたようなピッタリとしたフィット感で、激しいフットワーク時にもブレず追随する。まさに「第2の皮膚」であり、「強化された皮膚による足のサポート」という感覚のシューズに仕上がっている。

KAOSまた、このモデルに採用されたヒールドロップの設計は9mm。絶対的安定感を謳った「RUSH PRO2.0」の6mmと比べるとやや高めの数字だが(一般的なテニスシューズと比較すると9mmでも非常に低い部類に入る)、その分だけ前方向への推進力が高く、ダブルスなどでネットダッシュを多用するプレーヤーにとっては強めのパワーアシストも期待できるのも特徴の一つだ。

さらに、ミッドソール全面に採用されたのが軽量で弾性に優れた「ニューEVA」。ミッドソールに柔らかすぎるパーツを広範囲に採用し過ぎると、砂の上を走るのと同じで強く蹴ってもミッドソールに吸収されてパワーロスが生まれるが、足を守れる適度な硬度を持ちつつ、高い弾性を持つこの素材のミッドソールならスタミナロスなく、足を加速させられる。

また、ギア色が強かった従来のテニスシューズの世界に、見た目にも鮮やかなカラーリングとデザイン性を提案。様々な意味で、テニスシューズの常識を変えるモデルとして登場したと言っていい。

ただの軽量モデルではなく、全方位で隙のない、まったく新しいコンセプトのテニスシューズ。使い古された言葉だが、「履けばわかる」という言葉がこのモデルほどふさわしいシューズも近年にはなかった。ぜひ店頭でその感覚を体感してほしい。

RUSHPRO :: KAOSシリーズ