テニスシューズを選ぶ際、「少し大きめ」のサイズを選ぶ一般プレーヤーは数多い。しかし、このKAOSを始め、ウイルソンのテニスシューズが重視しているのはフォアフット・サポート。中でもKAOSはスキンガード・テクノロジーという着圧効果を狙ったモデルになっている。「少し大きめ」はタブー。あくまで「(負荷を掛けた状態の)ジャスト」のサイズで選んでほしい。
足のサイズを計る際には大きく分けて足長と足囲、足幅の3種類が存在する。足には自然に備わったアーチが、走行やジャンプの時につぶれるように変形することで衝撃を吸収して身体へのダメージを和らげ、復元することで推進力を得る仕組みになっている。今までのスポーツシューズはこのアーチを下から支える形状を与えることで、アーチの過度の落ち込みを防ごうとしてきた。
しかし、KAOSは「スキンガード」で足に圧力をかけることで、足の正しいアーチを維持するという考え方で作られた初めてのシューズ。つまり、昨今流行している着圧ウェアの考え方で、足を正しい形に維持し続けるのがKAOSなのだ。ぶかぶかでシワの寄った着厚ウェアに意味がないように、サイズが大きめのKAOSもその機能を発揮できない。KAOSに限ったことではないが、サイズ選びが非常に重要なシューズなのだ。
KAOSを購入する際には必ず、自分の正確な足のサイズを測定することを強くお勧めしたい。
足のサイズは普通に生活していても一日で変わると言われ、スポーツなどをする場合にはプレー前とプレー後でも変わる。これは負荷がかかった際に足のアーチがつぶれるからで、疲労によってプレー後は足がタテ横にそれぞれ広がる形で大きくなるからでもある。
KAOSはアッパーの「スキンガード」が圧力を加えることで、足の正しい形を維持させる機能がその柱になっているモデル。当然、「ジャストサイズ」でなければ、その機能を十分には発揮できない。
特に足囲に関しては負荷がかかっていない状態のサイズを計測しておくことがベスト。広がろうとするところを「スキンガード」が伸縮することで、戻してくれるようになるはずだ。逆に負荷がかかっている時のサイズでは、正しい足の形に導くことができず、結果としてブカブカなシューズを選んでしまうことになる。
足長に関しても同じだ。「つま先の先に指1本分ぐらいの隙間があるように」とよく言われるが、これはフィット感の乏しいシューズで、色々な部分に妥協した後ろ向きの選び方。フォアフットのサポート力に最大に注力したウイルソンのシューズにはまったく当てはまらない。
KAOSで最適な足長は、足囲の時とは逆で、荷重時に最も伸びた足のサイズになる。それ以上に隙間があるサイズだと、運動時に足がシューズ内で動き、アッパーと擦れたりしてマメや故障の原因にもなるからだ。試し履きの際には足を強く床に押し付けるようにして、足のアーチが伸びた状態でサイズを試してみて欲しい。「足囲は広がる前(負荷がかかる前)、足長は広がった状態(負荷をかけた状態)」でサイズを計測。KAOS購入時のサイズ計測は、これが正解だ。