「最適なテニスシューズとはどんなものか?」
それはウイルソン・フットウエアにとっての開発の原点である。どんな年齢の人が履くのか? 筋力はどのくらいか? 技量はどの程度か? さまざまな条件を考えたうえで、プレーヤーにより良いものをクリエイトする。そうして考案されたコンセプトによって、生み出されたのが、現在のラインナップである。
その中で、昨年発売となり話題となっているモデルが「KAOS」。その2017年版ニューカラーが登場するので、ここに改めて紹介しよう。
コンセプトは"人間本来の素足感覚"。そのクリエイティビティを、具現化したのが"ヨーロッパのアウトドアNo.1ブランド"サロモンである。共同開発を進める中で、たどり着いたのが、人間の足が持つ本来の能力を呼び覚ますものにしようというものだ。テクノロジー面でも注目は、ウイルソンのテニスシューズらしく、前足部にある。採用された「コンプレッション・フォアフット・サポート」は、前足部を立体的にサポートするだけでなく、着地時の足の動きを効率よくするもの。加えて、アッパーに採用された「スキン・ガード」も特筆すべきテクノロジーである。内側を高密度と外側を低密度のパーツを張り巡らせることで、足のブレが減り、ホールド感が増す。それが"第2の皮膚"と呼ばれるゆえんである。
いずれのテクノロジーも、人間本来の足の機能を最大限に発揮させるためのもの。
実は、人間の足には、縦アーチ(足の前後)と横アーチ(足の左右)と2つの逆Uの字がある。足を着地させる際、アーチがつぶれることで衝撃を吸収し、復元することで蹴り出しのパワーが生まれる。その機能を助けることで、ユーザーは自らが持つ本来の機能以上のものを発揮できるというわけだ。また、本当に必要なテクノロジーのみを搭載した結果、生まれた軽量さも特筆すべきだろう。長丁場の試合となれば、その軽量さはプレーヤーの大きなメリットとなるはずだ。
そして、使用する側としてみたら、この先進的なアッパーのデザインは魅力でしかない。メンズオールコート、ウィメンズオールコート、オムニコート用...その鮮やかなカラーリングをまとえば、コート上で注目を集めるはずだ。