「スピンをかけつつ深いボールが打てる」と評判のウイルソンから発売されているスピンエフェクト搭載のSラケ。スピンはストリングのスナップバック(インパクト時に一旦ズレたストリングが、一瞬のうちに元の位置に戻ること)によってかかるという点に注目し、16×15、18×16のストリングパターンを採用するなど従来のストリングパターンとは違い、縦糸の本数を横糸の本数より多くしている のが最大の特徴だ。
このSシリーズのラケットの力をより利用するには、ストリング自体もスナップバックの力が強いポリを使うといいのだが、縦糸、横糸ともにポリを張ると一般プレーヤーにはどうしても打球感の硬さが気になるところ。そこで"ハイブリッド張り"をしてポリの良さを引き出しつつ打球感をマイルドにしたいところなのだが、ポリ×ナチュラルは価格的にそうそう張れるものではない。そんな時に助けてくれるのが、ナチュラル並の打球感の柔らかさを持つNXT。ポリ × NXTは、ポリ × ナチュラルに負けない組み合わせと言えるだろう。しかし、Sシリーズのラケットはストリングのたわみと戻りが通常よりも大きいのが特徴。他のラケットだと既に発売されているNXTをハイブリッド張りに使えば良かったのだが、「SシリーズにNXTをハイブリッドで張ると、切れるのが早くなる」という声がユーザーから挙がっていたのだ。
そこで、そうした声に応えるべくウイルソンが新たにリリースするのが、ケージが1.40mmと太いNXT DuraMax 15。単にゲージを太くしただけでなく、ポリアミドのファイバーをコーティングしているので、NXTならではの高い快適性を維持しつつ耐久性が格段にアップしているストリングだ。このNXT DuraMax 15は単張りとしても発売されているが(アル・パワーなどとハイブリッド張りをしてもいい)、オススメしたいのは錦織も愛用する4Gとのハイブリッド張りとしてセットになった『4G DUO』。4Gのパフォーマンス力の高さ×NXT DuraMax 15の柔らかさ(+耐久性)は、Sシリーズラケット使用者には絶好の組み合わせで、価格も3,100円とお手頃なのも嬉しいところ。ぜひ、お試しあれ。
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上記のハイブリッド張りに最適なNXT DuraMax 15に加え、これまでのNXTよりフィラメントが細くなったNXT POWERも2月下旬に発売される。こちらは従来のNXTの製法のまま、ストリングを構成するフィラメントを細くしたもの。その結果、ストリングがよりたわんでから復元するので、柔らかい打球感でより快適にボールを飛ばすことが可能に。打球感が硬くなる厚ラケ使用プレーヤーや、柔らかい打球感を好むシニア層のプレーヤーにオススメのストリングだ。
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