ツアープロはポリ使用が当たり前
中でも群を抜く使用率がLUXILON「アルパワー」
#アルパワー史上最強説

トッププロは、何を張っているか?
テニスにおいて、ラケットとストリングの能力は50:50と言われる。だからこそ、「ストリング」は大事な要素だ。

LUXILON古くはいわゆる「ガット」、ナチュラル・ストリング全盛だった。それが近年はポリエステル・ストリング(以下ポリ)を含めたハイブリッド張り、もしくはポリエステルの単張りが定番となっている。ハイブリッド張りでは、縦に“ポリ”を、横にナチュラルを張るプレーヤーが多いが、ロジャー・フェデラーや錦織圭のように、縦にナチュラルを張るプレーヤーもいる(縦にナチュラルを張ると、パワー面、打球感でプラス)。また近年では、縦と横で異なるポリ、または異なる太さのポリを張るプレーヤーも現れるという変化も起きているという。
いずれにせよ、目立つのは「ポリ」の存在だ。なぜプロの多くは「ポリ」を選ぶのか!? 疑問に思わないだろうか?

要因は、ラケットの素材進化によるパワーアップがある。一般レベルでも極厚なラケットを使うと距離の調整が難しくなるように、スイングの速いプロは、進化したラケットにストリングを調和させることができない時期があった。そこに登場したのが「ポリ」で、飛ぶラケットでも、スピンがかかりつつ、スピードのあるボールで制御できるようになった。そしてグスタボ・クエルテン(ブラジル)の97年全仏優勝を契機に、ポリ隆盛の流れが加速していき、あっという間に「ポリ」の使用があたりまえになったのだ。今では、男女トップ100ランキングのほぼ100%の選手がポリを縦か横、または単張りで使用しているという。
使用率
...となると、何のストリングを使っているのかが気になるところ。ウイルソンとルキシロンによると、ATPトップ100で60%超、WTAトップ100で50%弱のプレーヤーが、「ルキシロン」社のストリングを使用。さらにその内約6割がアルパワーを使用しているというデータが発表となっている。テニスクラシックでもおなじみ、SPIKEY細谷氏(神奈川県茅ケ崎『ON COURT RACQUET』)に聞いてみると、「張っていて本当に多いなぁと感じるのは、『アルパワー』だよ」とのお答え。なるほど、そうなのか、ということで、(川)と共に出場全選手を撮影した2019年全豪オープンを中心に「調べてみました!!」。

LUXILONアルパワー(シリーズ)のシルバーを目印に、写真をアップにして調べていく。すると出てくる、出てくるアルパワー使用者(恐らくアルパワー使用というものもあるが、判別不能な選手もいるため、ここで数字は出さない)。  
ウイルソンラケット契約者が使うのは、驚きではないものの、他社のラケットを使う選手もアルパワーを使用している選手が多いのがおもしろい。契約問題にもかかわることなので、実名は出せないものの、男子ではジャパンオープンに優勝した選手(横糸に使用)、股関節を手術する引退危機から復活したあの選手、日本でも人気の東欧の長身グランドスラマー、南米の小柄なストローカー、女子ではグランドスラム2冠の長身スペイン人選手あたりの使用は、驚くべき事実と言える。ALU POWERシェアよく聞く話だが、プレーヤーによっては、自分でお金を払ってストリングを買って使用しているのだというから、それだけルキシロンのアルパワーを使用したいということなのだろう。

一方、ウイルソン契約者としてはフェデラー(ウイルソンナチュラル×ルキシロン・アルパワーラフ)のようなハイブリッド派も多いが、縦横銀色(アルパワーシリーズ)の使用者も多かった。

ルキシロン発表のデータによると、ルキシロンを使用するトッププロの内、60割超がアルパワー・シリーズを使用しているのだという。発売から20年超立つが、人気が衰えることがないルキシロン・アルパワー。アルパワーならば、より良いショットが打てる、ということなのだろう。さまざまなポリがある中で、この使用率。それが性能の証明と言える。


R.フェデラー(スイス) B.チョリッチ(アルゼンチン) J.M.デルポトロ (アルゼンチン)

D.ゴファン(ベルギー) G.モンフィス(フランス) 伊藤竜馬(北日本物産)

内山靖崇(北日本物産) P.クビトワ(チェコ) M.キーズ(アメリカ)

V.ウィリアムズ(アメリカ) S.ハレプ(ルーマニア)