1998年に当時「ルール限界のデカラケ」として発表され、爆発的なヒット作となったのが「OUTER EDGE」。他に替わるものがなく、今なお使い続けているという愛好家が少なくない名器でもある。
だが、100を「長男」、103Sが「次男」、108を「三男」と謳ってきた「ウイルソン・ウルトラ3兄弟」、さらにはXP110Sを「母」としてきたウルトラの最強モデルとして「父」に当たるモデルがリリースされ、その座を奪うことになった。それが7月に発売予定の「ULTRA XP125」だ。
現時点のテニス界で最大のスイートエリアを持ち、フレームの素材にはやはり現時点で最強の素材であるウルトラ・ハイパフォーマンスカーボンを採用。フェイス面積の数字こそ125平方インチだが、飛びを司るメインストリングをハンドル付近まで延長する独特の「パワープロファイル」構造とすることで、実質135平方インチ以上のラケットが持つパワーと広大なスイートエリアを確保し、ラケット先端部に行くほどストリングパターンが粗くなる「ファンストリングパターン」が、横方向へのスイートエリアも拡大。かつ、高いスナップバック性能を発揮するため、スピン、スライスなどの回転操作も自由自在。まさに「最強づくし」の究極モデルなのだ。
ボールに触ることさえできれば、あるいはラケットのどこかに当てさえすれば、それだけでボールが飛んでいくような圧倒的な感覚。「動かず、振らず、ULTRAはいる」。まさに厚ラケファン待望のニューモデルの登場だ。
圧倒的な変形制御力を持つウルトラ・ハイパフォーマンス・カーボンが生むパワー
現在のラケットに用いられる素材の中で、主力のカーボン素材であるBLXとの比較では、変形制御力で15%、軽量性で40%上回る素材がウルトラ・ハイパフォーマンス・カーボン。ULTRA XP 125はこの素材をふんだんに使用することで、圧倒的な面剛性によるパワーとコントロール性能を実現。フェイスのほとんどすべてがスイートエリアという打感とパワーを生み出した。
メインストリングをハンドル付近まで延長する「パワープロファイル構造」が生むフェイス面積以上の飛び
ボールのパワーを司るのがメインストリング(タテ糸)。これをハンドル付近まで延長することで、実質135平方インチレベルのフェイスが持つ飛びと、スイートエリアに拡大したのが「パワープロファイル構造」だ。
135平方インチで「最強のパワーモデル」と評価された名器「OUTER EDGE」をはるかに上回る飛びのよさを実現しているのがこのULTRA XP 125。その異次元の飛びを一度味わってしまえば、二度と戻れないかも。
可動しないラケットヘッド付近のストリングもしっかりたわむ「ファン・ストリングス・パターン」が広大なスイートエリアを実現
メインストリングは手元からヘッドに向って広がるようなパターンが採用されているが、これが「ファン・ストリングス・パターン」。
ヘッドに向うほど、 ストリングパターンが粗くなるため、本来はほとんど可動しないヘッド周辺のストリングのたわみが起き、フェイス全体にスイートエリアが拡大するという効果を生んでいる。さらに、スナップバック効果によるスピン性能も上がるため、スピン、スライスともに回転操作性も極めて高い。
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