ULTRAファミリーに新展開!!新たな家族が外国から帰国したのだ。 「ULTRAはいる。」のキャッチフレーズと共に、2016年2月の発売以来、類を見ないほど人気となっているULTRAシリーズに、なんとアメリカに行っていたお兄さんがいたのだ。
黄金スペック(100平方インチ&300g)の100<プロも頼れる長男>、103平方インチのSラケ<スピンの効いたやんちゃな次男>、108平方インチ<誰からも愛される人懐っこい三男>、オーバーサイズでSラケのXP110S<どんなボールも受け止める母親>、125平方インチと大きなXP125<もっとも大きく威厳に溢れた父親>、これがULTRA一家のメンバーだと思われたが、実は97平方インチの"アメリカ帰りのお兄さん"がいた。そして、もうすぐ日本に帰って来るという。
まずチェックすべきは、ウルトラファミリーの三男以外に採用されている、ハイパフォーマンスカーボンファイバーによるハーフオクタゴンジオメトリー(多角形フレーム)を採用している点。これが打球時のフレーム変形を抑制するため、フレームがブレにくい(からコートに入る)という長所を持っている。つまり、97も「ULTRAはいる。」のである。
追記すべきポイントは、重量の310gとバランスポイント31.5cmというスペックだ。それぞれ100より10g重く、0.5cmバランスが手元に寄っている。100と比べると重いが、操作性は高いという意味だが、ただ単に重くパワーがあるというわけではない。事前に行われた試打でも、テスターは「振り抜きの良さ」、「100平方インチに劣らないパワフルさ」を指摘しているという。
長男(100平方インチ)よりも、若干体は小さいけれど、同じだけのキレと働きをする "アメリカ帰りのお兄さん"。すぐに評判のラケットとなりそうだ。
(編集長・ロジャー広の試打インプレ)
100に匹敵するパフォーマンス キレのある97が好きという人も一気に増えそうだ
100の特徴というと、面安定性の高さとユーザーの思い通りの飛びを実現できるという点。振った分だけ飛ばしてくれて、スピンもかけられる、だからこそストロークでも安定感が出るわけだ。まさに「ULTRAはいる。」のキャッチコピーどおりの仕上がりなのだが、ボレーでも強みを出せるモデルとあって、その操作性、はじき出すボールの安定感は見事だ。
その100とフェース面積はわずか3平方インチしか変わらない「97」。だが、味付けはかなり違っている。まず感じるのは、振り抜きの良さ。100より、10g重い設定ではあるが、振り抜きが良いため、重いといった印象はない。逆に、ヘッドが走る分、スピンもグッとかかるし、ボールの弾きもいい。重い分か、ボールを捕まえる感覚がしっかり出るので、コントロールもよく感じられた。
そういう意味では、しっかり振ってボールを打ち抜きたいプレーヤーにはもってこいの1本。スイートエリアは100と遜色なし。今、100平方インチを使っている人でも、違和感なくプレーが可能だろう。また、ボレーに関しては、100とほぼ同じ感覚で打つことが可能。つまり、ボレーがとてもいいのだ。個人的には、うまくなった気になってしまうなと感じた。
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