1915年、アメリカ・シカゴでテニスラケットの製造を開始して以来、テニス界をリードする製品を次々と発表してきたウイルソン。そのウイルソンが地元アメリカで行われるテニスの祭典、USオープンに深くかかわっているのはブランドとしてのプライドでもある。
ウイルソンがUSオープンのオフィシャルとして関わっているのは、(1)ボール、(2)ストリンギング・サービス、(3)タオルの3つ。
ボールは試合に使われるものから練習に使われるものまで、大会期間中約何と10万球を供給。ボールには一定の高さから落とした時に一定の高さで弾まなければならないという規定があるが、約10万球をその品質に保って大量供給できるのはウイルソンのブランド力の見せどころ。1978年からオフィシャルボールとして使用され続け、今年で33年目。2015年まではウイルソンのボールを使うことが発表されていることからも、アメリカ・テニス協会、選手からも高い信頼を得ていることが伺える。
そしてストリンギング・サービスについては1大会で3000本以上の張り替えを実施。試合している最中の選手から張り替えを依頼されることも多く、高いクオリティのストリンギングを短い時間(平均17分)でできるのも、ウイルソン・チームならではのもの。
タオルについては、コートで使われるものが全部で3種類あるのに気付いているだろうか?
分かりやすいのは選手がベンチで使っているベンチタオル。メンズはブルー、レディースはレッドを基調としたジャガード織りのタオルだ。この2種類はカラーの違いだが、もう一つがオンコートタオル。こちらはホワイトのタオルにUSオープンのロゴマークがプリントされたもので、コートの四隅にいるボールパーソンが持っていて、ポイント間に選手から要求があったときに渡されるもの。選手がベンチタオルを自分で持って行ってボールパーソンに渡してしまうことが多いため、目にすることがあまり多くないオンコートタオルだが、実は細かく用途に合わせたタオルが用意されているのだ。この他、会場ではニューヨークの街とラケット&ボール&星条旗をコラージュしたビーチタオルが販売されている。
本来、これらのタオルは会場でしか入手できないが、日本では特別に販売している。これで汗を拭くと、試合へ向けての気持を高まること間違いないだろう。
また、ウイルソン契約選手もアメリカだとパワーが出るのか、これまでUSオープンでの男女シングルス・タイトルは59回。ウィンブルドンが57回、フレンチオープンが34回、オーストラリアンオープンが29回だから、やはりUSオープンでは契約している選手も気合が入るのだろう。
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