プロ選手が愛用するテニスシューズRUSH PROを『ベースラインプレーヤーが好む安定性(スタビリティ)重視のシューズ』とすると、『ダブルスプレーヤーやネットプレーヤーが求める機動性(モビリティ)重視のシューズ』として開発されたのがRUSH PRO SLだ。RUSH PROに比べると軽量になっているのが特徴なのだが、同時に、特にこだわりをもって作られたのが砂入り人工芝コート用としてのアウトソール。

というのも、日本で広く愛好されている砂入り人工芝コートで快適に動き回るには、『適度な滑り』と『確実なストップ』という、一見相反する性能が必要なため。ダッシュする時は"強いグリップ"が必要で、ボールを打つためのポジションに軸足をセットする時は"少し滑ってから、ピタッと止まるグリップ力"が要求される。砂入り人工芝コートは、わがままなサーフェスなのだ。

そこでウイルソンは、"スッと滑れて止まりたい時にグリップさせる"ために、『ハニカム・スタッド』と『ヘリンボーン』という2つのパターンを採用。ハニカム・スタッドは、六角形の中心にドットが配置されたパターンで、中心のドットが周りの六角形より高くなっているのがポイント。踏み込む圧力が弱い時はこのドットで地面と接するため適度な滑りが生まれるのだが、足の圧力を高めると周りの六角形スタッドが砂入り人工芝に刺さり砂をつかむ構造になっているため強力なグリップ力を発揮する。また、ヘリンボーン(ニシンの骨)は、その名の通り魚の骨をイメージしたような形状で、昔からいろいろなシューズに採用されているパターン。ハニカム・スタッドに比べるとグリップ力は落ちるが、適度な滑り＆ストップの効果を持っている。

そして、この2つのパターンのうち、ヘリンボーンを前足部外側に採用。テニスの動きを分析した結果、軸足を決めたり切り返しをする時はこの前足部外側から入っていくのだが、ここにヘリンボーンをナナメ外側方向に向けて配置することで、ブレのないスライディング性能を発揮してくれることが分かったのだ。そして、ダッシュの時に主に使うつま先部、さらに前足部内側、後足部にはハニカム・スタッド・パターンを配置。スライディング性能とグリップ性能を状況によって使い分けられるので、プレーヤーの意志を反映したフットワークが可能となるのだ。


また、このRUSH PRO SLではアウトソール中央にグルーブ(溝)を設けていることも見逃せない。というのもこのグルーブが砂を流す役割を果たし、それが滑らかなスライディングをサポートしているのだ。砂入り人工芝コートでの動きを細かに考えて作られたのがRUSH PRO SLのアウトソール。見るとその効果がイメージできるので、一度じっくり眺めてほしい。

『つま先ジャンプ』で3D-F.S.のすごさを実感できる!

RUSH PRO SLの特徴は、前足部がズレない3D-F.S.(3Dフォアフット・サポート)。前方方向への推進力を高める9mmのヒールドロップ(前足部と後足部の高低差)と高弾性シャンク。そしてウイルソン史上最軽量となる軽さ。これらは全てプレーヤーの動きを加速させるためのテクノロジーだ。実際にコートでプレーするとすぐにそれを実感できることなのだが、手軽に体感する方法として、正しい履き方でしっかり着用した後に、『つま先ジャンプ』をすると、前述の性能を体感できるだけでなく、高くジャンプできることにビックリするはずだ。

RUSH PRO SLラインナップ

>> RUSH PROの機動性モデル! ダブルス&ネットプレーヤー向けの新登場!!(2014.5.20更新号)
>> ウイルソンのテニスシューズ「RUSH PRO」は<足が本来持っている機能>を呼び覚ます!!(2014.4.20更新号)
>> 「動きがスムーズになる」と高評価なのは<3D-F.S.>機能が搭載されているから!(2014.3.20更新号)
>> プロや一般プレーヤーから高評価のRUSH PRO。 今年は新カラーが追加登場!!(2014.1.20更新号)
>> ショップの現場ではRUSH PROが大人気! アートスポーツ本店 関口さんの証言(2013.11.20更新号)
>> 足にこだわる人にほど認められるRUSH PRO(2013.7.20更新号)
>> 新シューズ RUSH PRO について、カタログには載っていない4つのこだわり(2013.5.20更新号)
>>「RUSH PROが少しキツめなのは、パフォーマンスを向上させるため!」に関する詳しい情報(2013.4.20更新号)
>>「フォアフットにこだわった評価はいかに? 」に関する詳しい情報(2013.3.20更新号)
>>「パワー、スピード、コントロールを高める、フィット感抜群のフットウェアー」(2013.2.20更新号)
>> シューズの基本(2012.12.20公開)